足の裏にはたくさんのツボがあり、せんねん灸をするにも最適なところがいくつもあります。

最近、これから季節の変わり目で、急に体調が崩れたり、だるくなったり、風邪をひきやすくなったりする人も多いかと思います。また眠気がいまいち浅くなったり。最近は足がつる患者様も散見いたします。そんな時、足の裏の真ん中へんのくぼみにある「勇泉」というツボへのお灸をお勧めしています。足の裏はお灸もしやすく、熱くなりすぎることもないため、皆さん進んでやっているようです。しかもお灸の後は体もすっきりした感じがすると思います。冷えていたお腹が温まった感じがするという感想を述べられる患者様もいます。皆様もいかがですか？

当院では、お腹の調子が悪い方にはもちろん、悪くない方にも積極的にお腹の調子を良くする灸をおすすめしています。そして実際の臨床の場でも積極的に行っています。使用するツボは膝の下の方にある「足三里」だったり、お腹の上にある「中脘」「関元」などです。

理由はというと、腸は体全体の健康に大きくかかわっている、言い換えれば、腸の調子が良くないと体の調子もおかしくなってくるからです。腸には免疫細胞の70％ぐらいが存在し、外敵から体を守る大きな役割を担っています。また心を落ち着かせるセロトニン（別名　幸せホルモン）も、９割腸で作られていると言われています。よって心身の調子を整えるのに、腸の調子を整えておくことが鍵で、それにはお灸がとても有効なのです。

妊婦さんのつわりや足のむくみ、逆子治療などにも、せんねん灸は大活躍してくれます。当院に初診で訪れた方にはすべて、治療の最後にせんねん灸の使い方と、ツボのマーキングをして、可能であれば、次回当院にお越しになるまで、毎日お灸をしていただくようにしています（火が怖い方には、太陽をおすすめしています）。

お灸を足の小指の爪の際にある「至陰」という有名なツボにすると、お腹の中の赤ちゃんが、元気に動き出すことも日常茶飯事！お灸の効果を赤ちゃん自らがお腹の中で実感しているんだと思います。また、逆子ももちろんのことながら、毎日お灸をしてくれる患者様の方が治りやすい感触があります。先日は、なんと38週で逆子が治ったとのご報告を受けました！

そして、多くの患者様から、せんねん灸をするようになって、リラックスできるし、体調も良い気がするとの声が聞かれます。

先日、患者さんのお一人からこんな話を伺いました。

普段、血管も細く、採血もしにくい患者さんで、病院での採血の度に、看護師さん泣かせだし、自分も痛い思いをするとのこと。しかし、当院でお灸をたくさんした直後に行った病院では、看護師さんから

「すごく血管が柔らかくて採血がしやすかったです。何かしました？」と質問を受けたとのこと。

鍼灸院によってから病院に来たと伝えると、

「すごいですね～」

と看護師さんは感心しきりだったそうです。

毎日、採血をたくさんやっている看護師さんがご指摘されたとのことで、しっかり、血管の柔らかさが実感できたんでしょうね。

いい話をお聞きできてうれしいです。

ツボって、その日の体調によって、場所が微妙にうごいたり、お灸を欲しているようなツボは、くぼみがはっきりとして、「出現」することがよくあります。それは、毎日臨床で多くの患者様とふれあっている私のようなプロの鍼灸師のみならず、当院の患者さんで、毎日自宅でお灸をやっている人もたまに、同じように感じるようです。

軽く押してみて痛いところもその1つに数えられるでしょう。自己治癒力の一種とも言えますね。体が自然にお灸をしてほしいツボを鮮明に表すというか、ここだよ～とサインを送るのですから。

ちょっと難しいお話になってしまいごめんなさい。